ロス・アンジェルスその2

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アメリカでの最初の食事が牛丼だったので

夕食は必ずステーキを食べようと決心しました。

今から20年前、日本ではステーキはとても高級で

口にすることは殆どありませんでしたから。

ホテルに戻ると夕食の為に外出しました。

ハリウッドの通りを歩いていくと大衆食堂のような雰囲気の

こじんまりとしたレストランがありました。

外観もあまり綺麗でなく、ここなら安いだろうと思い

店頭のメニューを見るとステーキは約千円でした。

その頃日本では2千円以上したものですから

迷うことなく店内に入りステーキを注文しました。

そして出されたステーキの大きさは靴底ぐらいあり喜んで食べようとしました。

ところが少し感じが違うのです。

ステーキソースがかかって無いのです。

ひょっとして味がつけてあるのかと思い、一口食べました。

全く味がついていませんでした。

しかもパサパサ肉で少しもおいしくありません。

テーブルの上にある調味料はドレッシングと塩だけです。

仕方なく塩をかけて食べましたが全くおいしくありません。

無理して頑張って食べましたが1/3ぐらい残ってしまいました。

ついに気持ちが悪くなったのです。

ステーキを残すなんて考えもしませんでした。

こうして悲惨な食事の1日目が終わったのです。

いや、良いこともありました。

ホテルに戻ると1Fロビーの片隅にバーがあるのを見つけました。

そこに座りウィスキーを注文したらすごく安いのです。

高い銘柄が置いてあるのに1杯が200円から300円です。

そこで飲み始め、ふと隣の客がつまみにナッツを食べているのに気付きました。

バーテンダーの女性にナッツを頼むと彼女はにっこり笑い、

大きなシャンパングラスを持ったかと思うとナッツの入ったトレイにそれを突っ込み

ナッツを山盛りにして私の前に置いたのです。

それが200円ぐらいでした。

日本なら20粒ぐらいで500円取るのに..............。

そのナッツを全部食べるためにウィスキーを何杯も飲むことになりました。