朝刊の文芸欄に倉橋由美子さんの事が書かれていました。
「異端から21世紀の正統派へ?」と題して
彼女が今注目されているとの内容です。
以前にも書きましたが私が倉橋さんの小説に出会ったのは高校の図書室です。
新刊書のコーナーがありそこにはおそらく司書の趣味であろう
大江健三郎、五木寛之、遠藤周作らの本が並んでいました。
{遠藤周作といっても「沈黙」など問題性の強い作品です。)
そんなある日倉橋さんの「聖少女」があったのです。
何気なく借りて読んだ私は今まで読んだことの無いジャンルに衝撃を受けました。
大学に進んでからは安い文庫本で彼女の作品を読み漁りました。
彼女の知的さを感じさせる優美な文章は心地よい読後感を与えてくれました。
大学生協の書籍部で彼女の新刊「スミヤキストQの冒険」を見つけたとき
高い単行本でしたが迷わず買ったものです。
右翼も左翼も批判する彼女はあまり表舞台に立つこともなく話題にはなりませんでした。
その為彼女の名前さえ知らない人が殆どの現状です。
彼女が残した作品を見るともっと評価されてしかるべきだと思っていましたから
今日の新聞記事には嬉しい思いでした。
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