骨折り損

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

技術の進歩は目覚しいももがあります。

平成2年に家を建てたときコードレス電話を買いました。

インターホンをつけるより安いと思ったからです。

その頃の子機は大きく重たいもので

親機の下に発信機を置いて使用するものでした。

それが年を経るにつれて小さく軽く安くなっていきました。

携帯電話の普及で消滅したものにポケベルがあります。

本当に一世風靡しました。

女子高生が休憩時間、公衆電話に殺到したそうです。

ビジネスでも相当活躍しました。

最初は呼び出し音だけのもので

呼ばれたら会社に電話し用件を聞くものでしたが

途中から数字を送れるようになりました。

その頃、取引先から面白いエピソードを聞きました。

今でも管理職の中には携帯を嫌がる人がいますが

その会社の部長がポケベル嫌いでした。

それはどこにいても急に鳴り出し

わざわざ公衆電話を探して自分からかけなければいけないからです。

そして部下が用件を伝えると

「そんなつまらん事でいちいち鳴らすな!」

と怒ることがしょっちゅうでした。

ある日部長の外出中トラブルが発生しました。

全員で協議しました。

一人が「ポケベルで部長に連絡しよう。」と言いましたが

別の一人が「又、怒られるで。」と止めます。

他の一人が「連絡しなかったら後でもっと怒るかも。」

と決まりません。

皆でさんざん悩んだあげくやっぱり連絡しようと言うことになり

思い切って電話をかけました。

すると皆が集まっている傍の部長の机から

ピーピーピーと けたたましいポケベルの音が響き渡りました。

部長はポケベルを持たずに外出したのです。

散々悩んだ皆はがっくりしたそうです。