理不尽 その3

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私が会社勤めをしている頃人事を担当していました。

ある日大学生の採用に関しての電話が入りました。

電話の主はある国会議員の秘書でした。

その国会議員とは元J党で今は無所属になっている大物で

その議員がJ党で総理候補と言われていた頃のことです。

私はあっけにとられました。

私のいた会社はその政治家とは何の縁も無かったからです。

それなのに何の前触れも仲介者も無く突然電話をしてきて

「○○大学の△△君がおたくの会社を希望しているので

よろしくお願いします。」

と言ってくるのです。

この根性というか神経というか大したものです。

このぐらいで無ければJ党議員の秘書はできないのでしょう。

支持者から息子の就職を頼まれたのでしょう。

これで合格すれば議員の手柄です。

不合格なら頑張ったけれど残念だったとなるんでしょう。

因果な商売です。

因みにその学生は能力は普通でしたが

面接で小ずるい性格が垣間見えて

全員一致の判定で不合格となりました。