終戦と暗号

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私の父親は広島で暗号係をしていました。

最初は県で3人しか合格しないという少年航空兵に見事合格しましたが

途中で病気をし除隊になりました。

所属していた隊は後に全滅しましたから

病気になって命拾いをしました。

暗号係の教育は大変厳しいものでした。

これによって日本の命運が左右されるのだから当然でしょう。

一つの建物に隔離されての勉強です。

分厚い教本が渡されますがノートはありません。

すべてその場で暗記させられます。

講義がおわれば教本は回収され

倉庫に鍵を掛けて保管します。

日本の暗号は世界一難解と言われていました。

日本の文字には漢字、片仮名、平かながあります。

そして例えば「はし」と書いても「端、橋、箸」と意味はさまざまです。

それらを駆使して暗号を作るのですから欧米人にわかるはずがありません。

ところが開戦時から日本の暗号はすべてアメリカに筒抜けでした。

その原因として考えられるのは将校クラスが捕虜になり

解読方法を自白して同じ漢字国の中国人が解析したとの見方が有力です。

そして真珠湾攻撃もすべて知られていて

戦争に参加したかった米国政府の思惑通りに事がはこんでいったのです。