広島カープには面白い解説者がいました。
ある意味面白いのは衣笠さんです。
彼は解説に出るとすごく細かい技術の話をします。
スタンスの取り方やバットの出し方を丁寧に説明します。
でも彼の現役を知っている人なら苦笑するはずです。
彼のあだ名は扇風機です。
豪快にバットを振り回します。
テレビで見ているこちらまで音が聞こえてきそうなスイングでした。
それが解説では技術を細かく話すので
そのギャップに笑ったものです。
名物は故金山次郎さんです。
弱い時代のカープを叱咤激励する解説は
ファンの気持ちを代弁していました。
今でも忘れられないカープが初優勝を決めた
昭和50年の巨人戦のラジオ解説があります。
試合が始まる前には
「巨人はじたばたせずにさっさと負けたらいい。」
などと暴言を吐きました。
聞いているこちらは大笑いです。
その年の巨人は長嶋監督で初の最下位が決定していました。
9回表にホプキンスのホームランが出て勝利が確信できた時
金山さんの声が聞こえてきません。
興奮して絶叫するアナウンサーの声の合間に
小さく「良かった。................良かった。」の声と
すすり泣きが聞こえてきました。
こんな放送もローカルの弱小球団だったら
許してもらっても良いのではと思います。
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