クラウンロイヤル

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たまにはウイスキーを飲もうと思い

酒屋の洋酒コーナーを見ていました。

私が若かった30年前とはまるで別の世界です。

それは値段がです。

その頃は日本の洋酒メーカーを守るためだったのか

輸入ウイスキーには高い関税がかけてあり

私に飲めるのはサントリーのホワイトで確か850円でした。

そして少しリッチなときには通称ダルマと呼ばれる

オールド、2300円を飲みました。

更に贅沢なのはリザーブで

これはあまり飲んでいないから定かではありませんが3600円だっと思います。

ところが今、あのころは高嶺の花だった

ホワイトホース、カティサークなどが千円しません。

1万円したジョニ黒が2200円です。

私が最初にロサンゼルスに行った時

大阪空港の免税店でジョニ黒を3千円で売っているのを見つけ

それを買って機内で感動しながら飲んだものです。

色々陳列棚を見ていてホワイトホース980円を買おうかと思ったとき

ふと目に付いたのがカナディアンウイスキーのクラウンロイヤルです。

これには思い入れがあります。

昭和55年、新婚旅行で訪れたまだ半分外国だった沖縄の免税店で

販売員に勧められて買った6本(一人3本までが免税です)の中の1本が

クラウンロイヤルでした。

カナダのシーグラム社の代表的なウイスキーでその頃5千円は下りませんでした。

帰ってもなかなか飲むことができず

相当経ってからチビチビと飲んだものです。

そして平成元年に行ったロサンゼルスで

宿泊したハリウッドルーズベルトホテルの1階の隅にあったバーで

再会したのがそのクラウンロイヤルでした。

私は下手な英語でそれを頼みじっくりと味わいました。

その時に隣に座っていた人がナッツを食べていたので私もそれを頼んだら

バーテンダーはナッツが入ったボウルの中にワイングラスを突っ込み

ワイングラスに並々とナッツを入れて渡してくれました。

それで日本円で200円程度でした。

老舗のホテルのバーでこの価格というのは信じられませんでした。

そして食べる量も多すぎます。

戦争に負けたのも当然だと思ってしまいました。

そのクラウンロイヤルが何と1680円で売られています。

思わず買ってしまいました。

昨日は休肝日でしたから

今日晩思い出に浸りながらグラスを傾けることにします。