知人のTAさんに紹介頂いた店が本日オープンしました。
最近でも喫茶店を始めたいという方が時々話を持って来られます。
今回の方は生活をかけてされるのでなく
仲間の集まる場所の提供を考えておられたので協力させて頂きました。
でも生計の為に始めようと思っている方には
私は開口一番
「やめたほうが良いですよ。」
と答えます。
殆どの方が喫茶店経営に幻想を抱いておられます。
誰にも束縛されずコーヒーの良い香りに包まれ、
常連のお客さんとの会話を楽しむそんな人生を夢見ています。
ところが現実は全く違います。
オープンの時お祝いの花を持ってやってきた友人も
普段は忙しいので滅多に来店しません。
新規のお客さんも来ません。
朝オープンしても掃除がすんだら何もすることがありません。
気が付くともう12時です。
午前中は誰も来なかったという日が続きます。
貯金はどんどん無くなっていきます。
心はいつも暗く、こんな筈じゃ無かったと思う毎日です。
だから私は数字で示してあげます。
1日3万円の売上げがあったとしましょう。
週一休みで月75万円の売上げです。
粗利が60%として45万円です。
そこから10万円の家賃を払うと残り35万円です。
水道光熱費、雑費が月10万円、繁忙時にアルバイトを使うと6.5万円。
もう20万円残っていません。他に何も無くても手取りは20万円無いのです。
その上前提となる1日3万円の売上げは至難の業です。
珈琲や紅茶を1日90杯売らなければいけません。
町中の喫茶店なら来店客は1日30人もいません。
仕方なく皆さん、ランチを始めます。
これも手間がかかるしロスが出るしでなかなかうまくいきません。
ですから生活がかかっている人には絶対勧めません。
すると諦められない人は大手に話をします。
そうしたら担当者がすぐにやって来て
器具は提供、看板も提供、メニューも作ってあげましょう。
さあすぐ始めましょう、ということになります。
そして数ヶ月後には貯金をはたいて借金まで背負ってと悲惨な事になります。
今、喫茶店を始めたいと思っている方はくれぐれも慎重に計画をたてて下さい。
慎重すぎることは決して無いでしょう。
mito
商売って結構難しいですね。説明されて納得です。