先日ラジオを聴いていたらモカの話題を取り上げていました。
その番組は毎日放送の「こんちわコンちゃんお昼ですょ!」で
私は仕事の途中よく聴いています。
そこでは時事の問題を取り上げていろいろ批評をしています。
問題点を一刀両断に切り下げますから
成程と思うこともありますが時々疑問に思うこともあります。
そこで専門のコーヒーについて話し出したものですから
興味を持って聴いていました。
するとやはり相当間違った認識で話しているのに気がつきました。
話の内容は先ずモカについて説明を始めました。
それによるとモカとは
イエメンとエチオピアで生産されるコーヒーのことで(これは正解です)
イエメンのモカをモカマタリと言い
エチオピアのモカをモカハラーと言うとの事です。
(正解はエチオピアのモカには産地によって
ジンマ、ハラー、レケンプティ、シダモなどがあります)
そして4月の輸入検疫で残留農薬が検出され
6月から輸入停止になったと放送しました。
続けてこの問題について3人の出演者が感想を述べ
1.体重60kgの人が1日100杯を飲み続けても害は無いと言うけれど
信憑性はわからないから怖い。
2.別にモカを飲まなくてもブレンドで良い。
3.日本だけが厳しい基準だがそのほうが良い
などと言っていました
私は5月19日のブログで書いたように
「クロルデンはコーヒー豆に個別の基準値が設定されていないので
一律基準(0.01ppm)が適用されますが、
たとえば米やにんじんには0.02ppmの基準値が設定されています。」
つまり生で食べる可能性のある野菜の2倍厳しい基準が適用されているのです。
コーヒーは約摂氏200度で焙煎され
それを90度以上の熱湯で抽出するにもかかわらずです。
そしてモカを飲まなくても良いということですが
モカは独特の味と香りを持っていてモカを好きな方はたくさんおられます。
私の店でストレートコーヒーを買うお客様の銘柄は
エチオピアモカ、スマトラマンデリン、キリマンジャロの順です。
さらにモカブレンドも高人気商品です。
そして何より最も人気のあるブレンドにもモカが入っています。
大手ではブレンドの内容を変えているとの事ですが
モカの代用として隣国のタンザニア(キリマンジャロ)や
中米のグァテマラを使っています。
そのためそれらの値段が上がっています。
でもモカの代用という点ではどちらも少し弱いかなというのが実情です。
コーヒーに個別基準が無いと言うのはコーヒー業界に力が無いからで
そのため世界で唯一輸入禁止の国になってしまいました。
この放送を聴いて出演者が事実として話すことは
スタッフが短時間で調査をして作り上げたものをそのまま放送しているので
かなり間違った内容がありそれを事実として話を進めていき
実情を知らない視聴者はそれを鵜呑みにすることが多く
非常に怖いと感じました。
ラジオを聴く上での勉強になりました。
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