渡辺珈琲のコーヒーブログ2008～2009

＞褒めて皆の良いところを引き出した

　この方式には、見落としが多いものです。

　今日の試合でこの人は成果を出した、と誰でもわかる時に褒めるだけなのでは、まだ下策です。
　自律的に向上できる人、つまり自分で課題を見つけられて、それを克服することに努めている人を相手にするには、周囲から見てのその日の結果が、満足のゆくものとは言い難い時にも、激励しまた褒めもしするのが上策です。
　激しい練習の中で見つけられる、本人だけが分かっている内的な向上要素は割合に多いからです。そうした褒め方をされて人格を尊重されると、今回まだまだ克服すべき点を見つけられたのだからそこにも力を傾注し、次の機会までに飛躍的に力を付けて、こてんぱんにライバルを打ちのめしてやる、という強い闘志と敵愾心とが振作されます。

　もちろんそうでなく、自堕落で不摂生な相手は、罵倒してこき下ろすだけで十分です。人格はないがしろにして結構です。自堕落で不摂生をしている者は、練習に際して十全の力を以ってあたれるわけではありません。手を抜きながら練習しているだけなのです。役に立ちませんし、たとえば良いことを冷やかしたり、下衆の勘繰りを働かせたりして、他の者をも駄目にしますから、社会学でいう社会からの排除の必要があるわけです。