電話でベトナムコーヒーを置いているかと聞かれました。
数年前にブームになりましたが今では殆ど聞かれません。
ベトナムコーヒーと言うのは豆の種類では無く淹れ方のことです。
只ベトナムの生産豆は大部分が質の劣るロブスタ種です。
ロブスタ種は殆どがインスタントコーヒーに使われますが
アイスコーヒーなど深煎り豆にも利用されます。
でもあまり配分を増やすとなんとも言えないエグい味になります。
値段が安いのでこれを多用するメーカーもありますが
そうやって作ったコーヒーを飲むと後味が悪く
水を飲まないと気持ちが悪くなります。
話を元に戻してベトナムコーヒーでは
そのロブスタ種を深く煎ったものを使用します。
それをブリキ缶の下に穴が開いたもので濾します。
下に受けるカップには練乳を入れておきます。
そうしてできたコーヒーは苦味と練乳の甘みが相まって
独特の味となります。
これはこれで一つの文化と言っても良いかもしれません。
ただし日本人はすぐブームにして飛びつきますが
飽きるのも早いので定着はしなかったようです。
淹れ方が面白いのですがそれには訳があります。
独特のブリキ缶でドリップするのは
実はペーパーフィルターを使い捨てするほど裕福ではなかったからで
穴からコーヒーの粉も一緒に入ってしまいます。
又、フレッシュミルクで無く練乳を使うのは
冷蔵庫が普及していなかったので常温で保存できる為だったようです。
こういう裏を知ると面白いものですね。
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