島崎藤村

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学生時代に破戒と夜明け前を読みました。

少し難解でした。

世間に対して問題提議をしていると感じました。

でも彼のすばらしさは作詞です。

「千曲川のスケッチ」は最高です。

小諸なる古城のほとり
雲白く遊子(ゆうし)悲しむ
緑なすはこべは萌えず
若草も籍(し)くによしなし
しろがねの衾(ふすま)の岡辺(おかべ)
日に溶けて淡雪流る

あたゝかき光はあれど
野に満つる香(かおり)も知らず
浅くのみ春は霞みて
麦の色わずかに青し
旅人の群はいくつか
畠中の道を急ぎぬ

暮行けば浅間も見えず
歌哀し佐久の草笛(歌哀し)
千曲川いざよう波の
岸近き宿にのぼりつ
濁(にご)り酒濁れる飲みて
草枕しばし慰む


椰子の実もいいですね


名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ

故郷(ふるさと)の岸を 離れて
汝(なれ)はそも 波に幾月(いくつき)

旧(もと)の木は 生(お)いや茂れる
枝はなお 影をやなせる

われもまた 渚(なぎさ)を枕
孤身(ひとりみ)の 浮寝(うきね)の旅ぞ

実をとりて 胸にあつれば
新(あらた)なり 流離(りゅうり)の憂(うれい)

海の日の 沈むを見れば
激(たぎ)り落つ 異郷(いきょう)の涙

思いやる 八重(やえ)の汐々(しおじお)
いずれの日にか 国に帰らん

いいですねー。

友人Mが音楽のテストで島崎藤村を勘違いし

”ふじむらとうそん”と書きました。

漢字で書くと”藤村藤村”となりおかしいと思いました。

でも何故おかしいか考え付かず、仕方なく

”藤村とうそん”と名前をひらがなで書いたのでした。

勿論バツがついた上に珍答ということで皆に披露されました。



筒井康隆

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筒井康隆と言えばドタバタナンセンスだと

顔をしかめる方もおられると思いますが

彼はもちろん有能なSF作家です。

SFというジャンルをここまで高めるのに貢献した一人と言えるでしょう。

40代以上なら誰でも知っている”時を駆ける少女”も彼の作品です。

私が最初に読んだのは学生時代の”心狸学 社怪学”でした。

馬鹿馬鹿しいけど何かそれだけではすまないものを感じました。

又、最近ではマス・コミによる言葉狩りに激しく抵抗し

気骨のあるところを示しました。

”旅のラゴス”や”文学部唯野教授”はお薦めです。



江戸川乱歩

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中学、高校の頃よく読みました。

この名前がエドガー・アラン・ポーから取ったことは有名です。

彼の作品はもちろん推理小説のジャンルに入るのでしょうが

それよりも人間心理を鋭くついたところが特徴のように思えます。

この作品がテレビドラマになると

とても陳腐なものになるのが残念です。



城山三郎さん

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城山さんが亡くなりました。

月並みな言葉ですが惜しい人を失いました。

彼の著作は文庫になった物は随分読みました。

経済小説とジャンル付けられましたが

よく読んでみると人間小説だったと思います。

自分の体験から戦争反対を心の底から主張しておられました。

最近の世の中、勇ましい事を言う人間がもてはやされています。

でもその結果戦争になって傷つくのは

深く考えずにその言葉を支持した一般人です。

言った人たちは安全な場所で号令をかけるだけです。

城山さんの意志を引き継いでいきたいものです。



未来予想の詐欺

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星新一の短編に面白い話がありました。

ある日家の電話が鳴り、受話器を取ると

「私はコンピュータ、明日の日本シリーズは○○が勝ちます。

誰にも云ってはいけません。」

そして結果はその通りになります。

すると又電話がなり翌日の予想を云い、翌日もそれが的中します。

ありえない話のようですがトリックを聞くとあっと思いました。

すごく単純な手口でした。

まず最初に電話帳でアトランダムに1000人ぐらい選び

500人にはAチーム、残りの500人にはBチームが勝つと電話します。

当たった方の500人を2つに分けて同じように電話します。

そして6戦で勝負が付くと15人に対して予想が的中したことになります。

その残った15人に対して詐欺を行えば高い確率でだますことができるはずです。

これを読んだら、いつどのような詐欺に引っかかっても不思議じゃ無いと思いました。

2万円ほどの電話代を投資すれば誰でも出来ます。

いかがですか。



太宰と芥川

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春がそこまで来ています。

春という言葉で春風駘蕩という言葉をを連想しました。

芥川龍之介が書いた”在りし日の大石内蔵助”で

内蔵助が討ち入り成就後切腹の日が来るまでの気持ちをこう表していました。

でも彼の本当の気持ちは目標を成し遂げたあと、

目標が無くなった虚しさを感じていたと芥川は書いていました。

人間心理を鋭く突いていますがやはり本質的に彼は他人を冷めた目で、

しかも意地の悪い目で見ていたのでしょう。

他人を裏切り続け他人に迷惑を掛け続け

それでも人間愛を書き続けた太宰と正反対です。

”走れメロス”を芥川が書いたらメロスは戻って来ず

王様は悲しい顔で

「所詮、人間とはこんなものだ。」

と言って処刑させていたでしょう。

だから太宰は今でも多くの(迷惑を掛けられたことの無い)人に

愛されているのでしょう。



井伏鱒二

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福山出身の彼は高校の大先輩です。

太宰の師であったこともあり親近感を持っています、

有名な”山椒魚”を晩年に書き換えたバイタリティーには

畏敬の念を覚えました。


花にあらしの たとへもあるぞ さよならだけが 人生だ



夏目漱石

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智に働けば角が立つ。

情に棹せば流される。

意地を通せば窮屈だ。

兎角にこの世は住みにくい。


漱石の言葉が身に染みた一日でした。



沈黙

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遠藤周作の沈黙は高校時代に読み、衝撃を受けました。
すごい作家だと思いました。

その後彼の娯楽小説を読んで悲しくなりました。
たぐいまれな才能があるのにこんな物を書くなんてと。
才能のある人はそんなにいません。

だからその人は、歴史に残るような大作を書く、
義務のようなものがあると思います。

暴論でしょうか。



坂口安吾

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学生時代に読んだ堕落論を読み返しました。

以前よりよく理解できました。

30年の経験や知識が同じ本を読んでも
全く違う感動を与えます。


30年前の私があるフレーズに横線を引いていました。
30年前に感動した部分です。

今そこを読んでも感動しませんでした。

知識や経験を身につけたけれど
失ったものもあるとわかりました。



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